【先生インタビューVol.2】みなさんはダイヤモンドの原石です。自分の“好き”を信じて、一歩踏み出して欲しいです。【渡辺 敦子 学校長】

東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校 校長 渡辺 敦子先生
東日本大震災復興支援として2012年、奇跡の復活を果たし「PRINCESS PRINCESS TOUR2012 ~再会~」を大成功に収めたプリンセス・プリンセスリーダー兼ベーシスト。
1998年開校当初から、音楽とエンターテイメント業界で即戦力となる人材養成を目指してきた東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校(以下TSM)。先の読めない時代だからこそ、これから門戸を叩こうとしている入学希望者やその保護者は何を指針に進路を選択したら良いのか。
本校が掲げている「好きを仕事に。」をまさしく体現し、音楽業界で礎を築いてきた渡辺敦子先生に詳しくお話を伺った。
▼指導の道に進まれたきっかけは何でしたか?
プリンセス・プリンセス解散後、この先どうしようかと考えていました。そのタイミングで当時お世話になっていた業界の方に「あっこちゃん、音楽を教える道っていうのもあるよね。」と声をかけていただいたことがきっかけです。これまで誰かに教わった経験がなかったので、正直戸惑いました。
ただ、初めて見学させていただいた学校説明会で、学生のパフォーマンスを目の当たりにした時に、とても感動したんです。純粋に音楽に向き合っている気持ちがその姿から感じられて、胸を打たれました。
「何か、私がお手伝いできることがあるかもしれない。」そんな思いでTSMの講師として、第二の人生を歩み始めました。
▼先生や学生と関わる時に心がけていることはありますか?
「選択肢はいろいろあるけれど、選ぶのはあなただよ。」というスタンスを大切にしています。 TSMに来て今年で28年。今でこそ指導は卒業生に任せることが多くなりましたが、西葛西校では毎週木曜日にバンドアンサンブルの授業があるので、一緒にプレイする機会もあります。
先生も学生も十人十色で考え方も価値観も違うので、一人ひとりを見て、良いところを伸ばせるようなサポートを心がけています。
▼学生との印象的なエピソードはありますか?
TSMの卒業生であり、MY FIRST STORYのドラマーKid’zとして活躍している佐々木さんとは、入学式で一緒に演奏しています。本校は『入学式が1回目の授業』というコンセプトで、東京国際フォーラムで執り行う式の第二部では、パフォーマンスをするんですよ。
学生時代、彼もバンドアンサンブルの授業を受けていたので私もよく知っていました。当時から自らリーダーに立候補したり、新人発掘オーディションでドラマーとして単独パフォーマンスをしたり、すべてのチャンスを掴もうとするところが一歩秀でていると感じていました。実力はあっても自分はまだまだだと言える謙虚な姿勢も印象的でした。

▼(学外でもご活躍されていると伺っていますが)具体的にはどのような活動をされているのですか?
ダイヤキッズ(DiA Kids)という児童発達支援・放課後等デイサービス施設を立ち上げて活動しています。一人ひとりが夢中になれる遊びや学習・運動・アートを提供する中で、可能性を1つでも多く発見し、心と体のバランスを図りながら成長のお手伝いをすることを目指しています。
▼TSMとダイヤキッズ、両者の共通点は?
1人ひとりの個性に寄り添い、得意なことを伸ばすという視点では、TSMの活動と似ているところがあります。もちろんダイヤキッズでも演奏会をしたり、一緒にパーカッションを楽しんだり、音楽を通して子どもたちと一緒にその魅力を楽しんでいます。
やはり音楽の力ってすごいと思うんです。音は理屈ではなく、心を動かすし、言葉や文化の壁さえも超えます。私の人生は音楽で始まったので、やはり音楽で還したいと考えています。

▼TSM西葛西校の魅力は何ですか?
都内にも関わらず、学校周辺は緑が多くて勉学に集中しやすい環境が整っていることはやはり魅力的だと思います。特に本校は1つの校舎に全ての学科があるので、色々な連携が生まれたり、学生同士がコミュニケーションを取りやすかったりすることも強みです。また地方出身者が多く、寮生活をしている学生さんもいるので、自然と仲間意識が生まれやすいことも挙げられます。
▼受験を検討されている方へメッセージをお願いします。
先が見えない時代、音楽業界で本当に生きていけるのか不安になることもあるでしょう。しかし、何事もやってみないことには絶対に先に進めません。チャンスはこの学校にたくさん転がっています。まずはそれを見つけにきて欲しいと思っています。
決して才能がある人だけが成功するわけではありません。一歩踏み出すこと、そして続けることが大切です。
▼受験生の保護者の方へ伝えたいことはありますか?
わざわざ学校に通わなくても、今はインターネットで知識や技能を学ぶことが簡単にできます。ただ、私は人と人との関わりの中で経験値を高めることによってこそ、現場力が身に付くと考えています。実学教育を重視している本校では、プロの現場でプロから学ぶ機会がたくさんあります。
みなさんのお子さんはダイヤモンドの原石です。ぜひ子どものことを信じてあげて、彼らの“好き”を応援して欲しいなと思います。